排卵誘発剤は、排卵障害のある方はもちろんですが、 排卵が正常にある方でも妊娠率を向上させるために行う必要があります。
first choiceの薬剤として一般的によく使われています。月経の5日目から5日間内服します。
副作用の少ない薬剤 (飲み薬) ですが、長期の服用により子宮内膜が薄くなり、受精卵が着床しにくくなってしまう方がありますので、超音波検査によるチェックが必要です。
多胎率(双子以上の発生率)はあまり高くなく、4~5%と言われています。
脳下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモン(FSH)と同様の作用を持つ薬剤で、卵巣に刺激を与えて卵胞を育てる作用を持ちます。
月経の3日目頃より7~10日間連続筋肉注射します。多胎率は20%と言われています。
また時に卵巣過剰刺激のため卵巣が一時的に腫大し、腹痛を起こすことがありますので使用する前に詳しく説明を致します。
脳下垂体から分泌される黄体化ホルモン(LH)と同様の作用を持つ薬剤で、成熟した卵胞を排卵させる作用を持ちます。hMGによる排卵誘発を行った時は必ず使用します。
また排卵後に黄体機能維持のために筋肉注射することもあります。
テルロン、パーロデル
脳下垂体から分泌されるプロラクチンというホルモンの分泌を抑制する薬剤で、月経の2日目より連日服用します。高プロラクチン血症による排卵障害などに効果があり、また排卵率の向上や黄体機能の改善作用があります。
スプレキュア
脳下垂体からのLH、FSHの分泌を抑制する薬剤(点鼻薬)です。主に体外受精、顕微授精の時にhMGと併用し、採卵までに排卵してしまうことを抑える作用があります。また排卵を粒揃いに発育させたり、hMGの投与量を減らす効果があります。
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